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Donkey / CSS















去年サマソニでLCD Soundsystemを見る為に行ったダンスステージでCSSのライブを見てたんだけど、
これがまぁ~演奏能力皆無のドタバタした演奏で、
キラキラ全身タイツに身を包んだボーカルの子がもうノリだけで客を引っ張ってる感じで、感心しつつも苦笑するしかなかった笑。
ところが「Let's Make Love And Listen To Death From Above」から
ベースの女の子とドラムのヒゲのおっさんが楽器を交代すると、あら不思議。
かなりタイトな演奏になってびっくりした記憶がある。

彼女たちにとって勝負作であるはずのこの2ndアルバムは、
イギリスで大ブレイクした1stのヘナヘナディスコパンクとは打って変わって、
ベースの女の子が抜けてヒゲのおっさんはベースに専念、
サポートドラマー(プロ)を入れたことが功を奏し、
意外にもグルーヴィーなオルタナ風味に仕上がっている。

とまぁ、ここまではさほど重要ではない。

1stでは勢いに任せたヘタウマラップに乗せてセレブを攻撃してみたり、
曲名にもあるように「エッチして、カッコイイ音楽を聞く。クールってそういうことでしょ!」
という音楽でしかなかった。(まぁ、それがキュートだったんだろうけど。)

ところが今回の歌詞はどうだろう。


「わかってる アイツが彼女を傷つけるようなことは2度とないって」

「こんな時、自由気ままになれるような神経を 誰が持ち合わせてるっていうの?」

「あなたの最高の瞬間の話をして 話して、聞かせて あなたの悲しい話を」



どうやら元マネージャーに金を持ち逃げされてかなりへこんだらしく、少し大人になった感がある。
要はツアーやって疲れたけど、ハッピーなこともあるわよっていうことなんだけど、
ここからは「人」が透けてみえるし、何より、優しさで溢れている。(ちなみにほとんどの詞をヒゲおやじが上筆。)
この部分の飛躍には少なからず感動を憶えた。

ガツガツした音と、頑張って訳そうとしてもかなりの部分意味不明な最近のエキセントリック勢に疲れてきた耳にとっては、これはちょうどいい塩梅。

そんなこんなで、耳になじむにつれ、まぁまぁ良い作品に思えてきました。
でもまぁ、そこまで笑…。

とかいって、来週辺りに「最高!」つって手のひら返してるかも知れませんが。


それにしても、最近オルタナに接近した作品が多い気がするなー。
by fa60453 | 2008-07-10 22:32 | うんこレビュー
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