カテゴリ:映画( 3 )

トウキョウソナタ














崩壊していく家族の日常、それぞれに突然起こる非日常、訪れる逸脱へのチャンス、それを放棄し日常へ戻り、家族で囲む食卓。そこに宿るカタルシス!
「食べる」ということは「生きる」という力の象徴だ。

そしてラストに描かれる希望。ベタな感動に収まってしまってもおかしくないあんなモチーフを、よくもまあ。
ゾクゾクするようなカットも多数。さすが黒沢清。すげーもんみた。
でも、役所広司は違う人のほうが良かったかも。(ちょっと三谷幸喜的コミカルさが出てしまっていて、それはあの役には不必要だと思った。)

椎名林檎の「ありあまる富」やこの「トウキョウソナタ」。
日本の現代社会に蔓延する病理への回答の一つとして、素晴らしい傑作だと思います。



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by fa60453 | 2009-07-10 00:31 | 映画

天然コケッコー















少なくとも、レイハラカミに音楽を任せた時点でこの映画は勝っている。
もうこういう「邦画的」なる邦画は山下敦弘と豊田利晃だけでいいんじゃねーの?



…とか偉そうな事を言いたくなるのは無知の成せる業ですが、それでもこの映画はかなり良いと思いました。

映画自体の持つ空気の匂いや、ゆったりとした時間の流れが素晴らしいし、それを楽しめれば良いのだと思います。



くるりの歌う主題歌の、

「明るい話しよう
暗くならないうちに
この恋がさめてしまわないうちに」


という歌詞が、映画の全てを言い得ているなぁと思いました。
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by fa60453 | 2008-09-08 00:41 | 映画

自虐の詩














がっぷり四つだった「明日の記憶」がよかったし評価も伴っていたから、この映画には堤幸彦監督が得意とする笑いの手法とシリアスをどう調和させているか、つまり堤監督が少しずつ確立してきた自分の「王道」とどこまで対峙できるか、というのが興味のポイントだったけど…
なんとも、微妙。
構成や舞台設定、そして演出に、少しだけ、しかし決定的な何かが足りない。
ストーリー上説明不足の部分に「え?なんでこうなるの?」となってしまうのは、そのシーンが無いという直接的な理由からではなく、演出に深みや含みが足りないので想像力が働かないから。
最後のシーン、主人公にメッセージを全て言わせてしまったところからは、堤監督の演出家としての自信の無さがにじみ出てしまっていたような気がする。
堤監督大好きだし、この作品も否定はしたくないけど、弱点見ちゃったかな、みたいなそんな気分。

一つ一つの役者の演技は、もう全てが素晴らしかった。安藤裕子の主題歌もやはり素晴らしい。とても残念。
どこかに感情移入すれば、「泣ける」作品ではあると思う。
ていうか、あの、まぁ、なんだかんだ、良作やと思いますw
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by fa60453 | 2007-11-11 03:03 | 映画